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2022.2.18 Fri
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【総務・人事・労務担当者さまはチェック】従業員の退職時に気をつけておきたいこと

採用が活発化するこの時期は、他の時期と比べて退職者も多くなります。そこで今回は、従業員の退職時に気をつけたいいくつかのポイントをまとめてました。

【従業員が退職する際のポイント】
■退職理由は明確に
■退職時に誓約書を取り交わす意味
■退職日前後に必要な手続き

《退職理由をしっかりと共有》
従業員が退職する理由は、主に

・従業員から意思表示/自己都合退職
・会社から意思表示/会社都合退職

の2通りです。

退職する従業員にとって、離職票に記載される「退職理由」は失業手当の受給開始タイミングに関わるため、気になる点です。
そして、企業側にとって退職理由は雇用関連助成金の受給に関わります。

多くの場合は退職理由が明確になっているとは思いますが、厚労省の調査では「自己都合退職」に関する相談数がここ10年間で2倍近くになっているそうです。

もし、企業側の都合(業績や社内環境の変化など)に関わる退職となる場合や退職理由が不明瞭な場合は、双方の間で話し合う必要があります。
後のトラブルにならないようにしっかりと合意し、可能ならば書面に残しておくと良いでしょう。

《退職時誓約書の取りかわしを検討しよう》
知的財産権や顧客財産をはじめ、退職した元従業員に在職時の情報を利用されるなど、従業員退職後のリスクやトラブルを回避するためには、同意のうえ退職前に誓約書を取り交わすことが大切です。

なぜなら、退職した社員には在職中の就業規則が適用外となるからです。そのため、権利保護や退職後の行為に関わる誓約書を、双方合意のうえで在職中に取り交わすと良いでしょう。

誓約書に記載する項目には、

・在職中に関係を築いた顧客へのアプローチ
・在職中に知り得た機密情報など各種情報の取り扱い
・競合他社への就業制限

などが挙げられます。

誓約書の取り交わしは任意の契約となるため、従業員と対等に話し合って合意する必要があります。

《退職時の諸手続きはなるべくスムーズに》
<退職前、従業員に確認すること>
■健康保険の任意継続
■住民税の徴収方法(特別徴収か普通徴収か)
■退職証明書/離職証明書の必要有無
■退職所得の受給に関する申告書への記入 ※退職金の支給がある場合

<退職時に想定される各種手続き>
■社会保険の喪失手続き ※従業員が退職した翌日から5日以内
■雇用保険の喪失手続き ※従業員が退職した翌々日から10日以内
■住民税の手続き ※原則翌月10日まで
■書類送付
└主に「健康保険被保険者資格喪失確認通知書」「離職票」「源泉徴収票」の送付が想定されます。
また「雇用保険被保険者証」「年金手帳」を預かっている場合は必ず返却しましょう。


退職時の事前確認や対応がスムーズであれば、企業と元従業員双方にとって新たなスタートを気持ちよく切ることができます。
3月~4月は何かと忙しくなる時期ですが、滞りなく手続きを進めていきましょう。