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2020.11.15 Sun
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【2020年版】運送業界の人材不足と現状と採用をめぐる動向

少子高齢化の影響による「人材不足」は、近年、日本の全産業で大きな課題となっています。そのなかでも特に運送業界、ドライバーの人材不足は他の業界よりも深刻とされており、早急な改善が求められています。そのような現状と、課題を解決するために必要な「労働環境の改善」と「採用方法の見直し」について紹介します。

運送業界の人材をめぐる動向

東京商工リサーチが2020年1月に発表したデータによると、2019年に倒産した道路貨物運送業者は191件でした。さらに「人材不足」による倒産は、前年比47.6%増の31件。このうち、求人難による倒産は16件と半分以上を占めていることが明らかになりました。

■道路貨物運送業の「人手不足」関連倒産件数 年次推移

  求人難型 後継者難型 従業員退職型 人件費高騰型 合計
2013 0 5 3 0 8
2014 2 8 1 2 13
2015 4 10 2 1 17
2016 3 4 1 1 9
2017 6 9 1 2 18
2018 8 9 1 3 21
2019 16 6 3 6 31

※出典:東京商工リサーチ「深刻!運送業の「人手不足」倒産率は他業種の3倍」
https://www.tsr-net.co.jp/news/analysis/20200110_01.html

さらに貨物自動車運転手(ドライバー)の有効求人倍率は、2018年4月時点で2.68%と全業種の1.35%と比べると高い水準を推移しています。10年前と比べると倍以上、高くなっているとともに2009年から上昇し続けており、今後も人材不足の傾向は強まり続けると予想されています。

※出典:国土交通省「トラック運送業の現状等について」
https://www.mlit.go.jp/common/001242557.pdf

運送業界の人材不足の原因

運送業界が長年、人材不足に悩み続けているのはどのような理由があるのでしょうか。国土交通省が作成した「トラック運送業の現状等について」によると、ドライバーの労働条件の改善が不可欠とされています。

例えば、大型トラックのドライバーの年間所得額は447万円。中小型トラックは399万円で、全産業の490万円を下回っています。また、労働時間も全産業の平均と比較すると、大型トラック運転手で約1.22倍、中小型トラック運転手で約1.16倍と上回っています。これらの状況を改善するためには、長時間労働の一因とされる「荷主庭先での待ち時間」の削減と荷役作業の効率化を実現する必要があります。また、2019年から中小企業にも本格的に適用が始まっている働き方改革に対応にも迫られています。

ドライバーの確保は労働条件の改善と採用方法の見直しが重要

先述した情勢を受けて、近年、業界を挙げて労働環境の改善に取り組んでいます。全日本トラック協会は「トラック運送業界の働き方改革実現に向けたアクションプラン」を作成し、人材不足の解消も目的の1つとして掲げ、事業主に具体的な職場環境の改善に向けた周知を積極的に行っています。

これまで説明した取り組みと同じように必要なのが、「ドライバーの採用方法の見直し」です。未だにハローワークにのみ求人募集をかけていたり、新聞の折込チラシなどのアナログな媒体に求人広告を出稿する企業は少なくありません。
インターネットが普及した今、ハローワークや紙の求人誌とともに必要性が高まっているのが「インターネットを利用した採用活動」です。

例えば、リクルートが運営する「indeed」はドライバーの募集が数万件あり、インターネット上の求人媒体でもトップクラスで運送業界の採用活動と相性が良い媒体です。さらに採用サイトを独自に制作することで、indeed以外からの直接応募が期待できるほか、求人サイトだけでは伝えられない自社の魅力や近況、メッセージなども自由に発信可能です。

【内部リンク】
関連記事:トラックドライバーを募集に効果的な求人票のつくり方

応募者の「ファン化」で強い採用活動を

従来の採用方法では、なかなか人材不足の解消にはつながりません。当社は、採用サイトの作成や50社以上の広告媒体とのつながりを生かした採用戦略サービスを提供しています。まずは自社をしっかりと振り返って、魅力を再発見して採用戦略を構築。適切にアプローチすることで、応募者をファン化して既存社員にも好影響を波及させることで、人材不足に負けない経営を実現しましょう。