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2021.4.26 Mon
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【助成金】「産業雇用安定助成金」とは?「雇用シェア」拡大へ向けた支援制度・要件編

「人材余剰企業」から「人材不足企業」への従業員の一時的な出向によって、双方の問題を解消しようという「雇用シェア」拡大の流れを受け、国を挙げた支援が開始された「産業雇用安定助成金」。

前回コラムでは「産業雇用安定助成金」創設の目的、これまでの雇用に関連する助成金との違いについて解説しました。

 
前号:【助成金】「産業雇用安定助成金」とは?「雇用シェア」拡大へ向けた支援制度・概要編
 

今回は申請の条件となる「産業雇用安定助成金」の要件についてお話します。

 

「産業雇用安定助成金」支給要件のポイント

出典:厚生労働省「産業雇用安定助成金」のご案内
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000082805_00008.html

 

新型コロナウィルスの影響による雇用調整であることが前提

「産業雇用安定助成金」の大前提として、新型コロナウィルスの影響を受け雇用調整が必要であることが条件となります。
業績の悪化や事業の落ち込みなどの理由から「従業員の解雇・離職に踏み切らざるを得ない企業であること」の証明として、売上高または生産量などの減少率に一定の条件が課せられます。

本助成金では、あくまでも緊急性の高い企業に対しての支援が目的となっているため、「業績は悪化していないが雇用シェアを使ってみたい」という理由などは該当しません。

「出向元」と「出向先」とのマッチング・契約が必要

上記要件には明記されていませんが、「産業雇用安定助成金」の申請には出向契約書の事前提出が必要となるため、まずは「出向元」と「出向先」のマッチングが必要不可欠となります。

■ マッチングはどこでできる?相談窓口は?

雇用シェアに伴うマッチングに関する代表的な相談窓口として、厚生労働省ホームページより各地域の「雇用安定センター」が案内されています。

出典:厚生労働省「在籍型出向支援」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/jigyounushi/page06_00001.html

 

上記のほか、昨今では「雇用シェア」を目的とした情報提供などのマッチングサービスを展開する企業、また自社サイトやSNSなどを利用して出向の受け入れに対してのアプローチを行う企業も増えています。
「産業雇用安定助成金」においても、要件を満たしていれば行政の窓口を介さない出向契約であっても申請は可能です。

また本制度における出向先事業所の要件については「該当労働者を受け入れる事業主」と定義されており、その他要件を満たしていれば基本的にどの企業でも「出向先企業」として申請することが可能です。
本制度創設の主旨として出向先においての緊急性の高さも加味されてはいますが、必ずしも人材不足であるという必要性はありません。

 

「産業雇用安定助成金」の要件・3つの「やってはいけないこと」

親会社・子会社などの関連企業・代表取締役が同じ企業への出向はNG

親会社・子会社などの関係にある企業間、同じ事業主によって経営している複数の企業への出向は対象外となります。

自社内での費用の補填に利用される可能性を要件として排除されており、経済活動の活化という観点からも、関連性を持たない事業間での相互協力を促すための対策が取られています。

出向元:出向中~終了後の解雇はNG

出向期間中、または出向期間終了後の解雇を前提とした出向は認められません。

例えば給付金の受給を目的に、解雇を視野に入れた上で従業員を出向させる動きが認められてしまうと、制度を悪用した雇用状況の不安定化を招いてしまいます。
あくまでも自社での雇用維持を確約した上での出向であることを十分理解し、適切に制度を利用することが重要です。

「出向した従業員との契約は継続する」「期間終了後は自社に戻すこと」を前提とした出向計画を立てるようにしましょう。

出向先:出向先での出向・「玉突き出向」はNG

自社から従業員を送り出すことにより、出向先において他の従業員の解雇を招く可能性のある場合、また出向先にて受け入れた従業員を別会社へ出向させるなどの「玉突き出向」が発生している場合は、要件から除外されます。

これについても、雇用の維持を妨げる行為であり制度の悪用に繋がる可能性があるため、出向先を選ぶ際には信頼できる雇用環境が用意されているかの精査が必要であると言えます。

 

次号:【助成金】「産業雇用安定助成金」とは?「雇用シェア」拡大へ向けた支援制度・申請編

今回は「産業雇用安定助成金」の申請要件についてご紹介しました。

「在籍型出向」という仕組みは、雇用や労働に関するさまざまな問題解決となる可能性を秘めている一方、使い方次第ではその特性から従業員を安定した雇用から遠ざける危険性も孕んでいます。

「産業雇用安定助成金」では、こうした危険性について要件で明確にすることによって、悪用や雇用状況の悪化を未然に防ぐ配慮がなされていますが、「在籍型出向」を利用する企業双方が安心して従業員の送り出し・受け入れができるよう、互いの企業の意向について事前によく話し合っておくことは重要であると言えます。

次号では、「産業雇用安定助成金」の支給要件のポイントについて解説していきます。

弊社では、会社と人をつなぐ手助けとなる様々な情報、雇用や労働環境の改善に役立つ制度や取り組みについて、今後も発信していきます。