“○○世代”は、いま何歳?
最近、テレビやネットでよく『Z世代』というワードを耳にします。なんとなく「今の若い世代」というイメージが頭に浮かびますが、思えばその時々の“若い世代”には『ゆとり世代』をはじめ、様々な呼称がありました。
そこで今回は、○○世代はどんな年代でどんな意味を指すのかをお話しします。
※各世代の年代や見解には諸説あります。
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『Z世代』と『ゆとり世代』
40代や50代の方は、“若手”と聞いてきっとこの2つの世代を思い描くのではないでしょうか。
◆Z世代/現在12歳~27歳くらい
1995年頃~2010年頃に生まれた世代を指します。もともとはアメリカで作られた言葉で、『Windows95』が発売された後に生まれ、子どもの頃からITを使いこなしSNSに慣れ親しむ“デジタルネイティブ”が多いことが特徴です。
【特徴】
・子どもの頃からSNSで友達とつながることが当たり前。現実と同じようにSNSでもコミュニケーションをとり、体験を共有し合う。一方でITリテラシーが高く、プライバシー意識が強い。
・つながる機会が多い分、一人の時間も大切にする。個性を重視したり、時間の浪費を避けたり(=プライベート重視)と、自分の価値観やライフスタイルを尊重。
◆ゆとり世代/現在18歳~35歳
1987年~2004年に生まれた世代です。この時期は、人間性を育むために「詰め込み型の教育」から「ゆとり教育」に転換がはかられていました。この頃から、競争や主張することが当たり前の環境で育った世代と大きく価値観が変化してきたと言えます。
【特徴】
・無理をしないという価値観のもとで育まれた分、社会人の今もワークライフバランスを重視する傾向があると言われています。
・ITの活用が本格的になっていく過程を生きている分、スマートフォンやSNSに親しんでいます。強烈な自己主張と言うよりは、人とのつながりや“共感”を大切にしている世代です。
※ゆとり世代と同様に『さとり世代』という言葉もクローズアップされていました。こちらも1990年代に生まれた世代を指し、派手な暮らしよりも落ち着いた暮らしを望むことから、この名称がついたようです。
◆就職氷河期世代/現在40歳~51歳くらい
1971年~1982年頃に生まれた世代です。景気が後退し求人数が大きく減少したために、契約社員や派遣社員といった非正規雇用での就職を迫られ、今もなお正社員経験の無いままでいる方もいます。
【特徴】
1999年には求人倍率が0.48(一人あたりの求人数が0.48社)となり、経費削減などリストラが断行された時期を過ごしてきました。社会人としての成長機会が失われたこともあり、“ロストジェネレーション”とも言われています。
◆バブル世代/現在52歳~67歳くらい
1965年~1970年頃に生まれた世代です。好景気のもとで大量採用が実施された1987年~1991年に大学を卒業して働き始め、競争や自己主張もいとわずに日々主体的に動き続けていた方が多くいました。
【特徴】
先の世代が築き上げた流れから長時間労働も当たり前の時代。この頃は、携帯電話がまだ一般的ではありませんでした。接待などプライベートの時間も仕事関係の予定が入ることも、今より数多くあったそうです。
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この50~60年は、景気の上下とITの登場により、価値観やライフスタイルに大きな変化が起き続けてきました。その意味では、分かり合えないシーンが多々あることも不思議ではないのかもしれません。
とは言え、会社という一つのチームでは様々な年代のメンバーが活躍している状態が望ましいもの。
今回ご紹介したような各世代が生きてきた時代背景を考慮しつつも、あくまで目の前のメンバーがどんな人間なのかを理解し合うことを大切にしていただければと思います。